サ キさんのチェンマイ日記
■ 485■ 9月5日 2007
「エアバスA380」
無聊をかこっているので、このところ暇で仕方がありません。
だからちょっとしたニュースも見逃さないようになりました。
先日の土曜日(9月1日)は、エアバス380の超大型旅客機がチェンマイにお披露目フライトで飛んでくるという情報で、飛行場に出かけました。飛来する 時間のインフォーマーションはありませんが、バンコクのスワンナープムを飛び立ち、チェンマイに到着、その日のうちに再びスワンアープムに帰るということ ですので、お昼頃には飛来しているだろうと予測をたてて出かけました。
チェンマイ空港は先年、国際便のターミナルを新設して拡張されています。モダンなガラス張りのボーディングブリッジなどが採用され、飛行機に乗り込む直 前まで、外の景色を見ることが出来ます。これはナイスアイディアで、どうも閉塞したトンネルを通って搭乗するのは、なにげに能がなさ過ぎると思っていまし たので、これは新しい発想のアイディアで、これで飛行機の旅がちょっと楽しくなること、請け合いです。
お昼頃には既に50人くらいの観客が集まっていました。観客にヨーロピアンが沢山いるのに好感が持てました。我らの飛行機が飛来するという興奮が感じら れます。航空機製造はその国の技術水準の現れといえ、最新の大型旅客機の登場は遠く故国を離れていても、見逃せない感心ごとの一つだといえるようです。
それに、これは以前から気づいていることですが、チェンマイの外国人の割合はヨーロピアンが高く、アメリカやその他、アジア人を上回っているのではない かと推測されます。リタイアーした高齢者だけでなく、中年の人も沢山見受けられます。さしたる産業がないチェンマイでは、外国人がつける仕事もそれほど多 くはないと考えますので、彼らも僕と同じように早期リタイアーした後の生活をチェンマイで楽しんでいるように見受けられます。
それに外国人との混血の子供の多さにも驚かされます。日本などより、早くから外国人と接する機会が多かったせいでしょうか、それとも外国人と結婚するこ とを社会がそれほど奇異な目で見ないせいでしょうか、それともこのメールママガジンでも取り上げたように、外国人を「歩く財布」と見るせいでしょうか、ど うも簡単に結婚して(生活習慣の違いなどお構いなしに)、簡単に離婚をしてしまうせいでしょうか、混血が沢山見受けられます。
特に今回のように外国人に興味のあるイベントなどの会場にはこの紅毛碧眼でタイ語を流暢にしゃべる子供が沢山集まって来ます。タイ語をしゃべっている混 血の子供などを見ていると、つくづく子供の成長は「氏より育ち」だということを痛感させられます。タイ人中で育つ外国人との混血の子供。ちょっと将来を危 惧などしますが、それは僕が日本人である証拠、タイのテレビタレントなどは結構外国人との混血児が多かったりします。日本でも一時その傾向がありました が、現在ではどうなっているのでしょうか。
結局飛行機は午後2時、2時半、3時飛来説が飛び交って要領を得ませんが午後に飛んでくるということが分かり、集まった人は三々五々散って行きました。 我々も一度来引き上げることにしました。
午後2時に再度飛行場に到着すると、午前中よりかなりの多くの人が集まっています。その数、 150人くらい。やはりヨーロピアンが半数ぐらいいます。 わいわいがやがやと、この時点になっ
ても正確な飛来時間が判然としません。仕方 なく群衆の中に紛れて待つことにしました。
日本人は我々夫婦だけのようで、話し込んでいると、物珍しそうに外国人との混血児がじっーと我々の会話に聞き耳を立てています。暑く混雑しているそんな 中でも活発に動き回っているのは混血児で、かなり高い柱に起用に登る子がいたり、それをまねして今度はヨーロピアンの子供が別の柱によじ登ったりと、まる でお祭り騒ぎです。家人が、これが飛行場ではなく普通の会場での人だかりだったら、きっと物売りが登場するのにと、そんな雰囲気になってきました。
滑走路をチャイナーエアラインが離陸して行きます。これは先に沖縄の那覇空港で事故を起こして炎上した同じ型の飛行機で、台北までダイレクトに飛んでい くのです。考えて見れば、僕も家人も最近このチャイナーエアラインを頻繁に利用していました。香港ムバンコク間の一番安い飛行機で、スケジュールが非常に 都合のいい時間なのが気に入っていました。家人などは今年に入ってバンコクー香港2回、バンコクー台北1回、僕はバンコクー香港で利用しました。
チャイナーエアラインは機材が新しく、各座席にテレビなどもついており、退屈しません。ミールもそこそこで、機内アテンダントのサービスも気が利いてい ます。この路線はヨーロッパのキャリアーも沢山飛んでいますが、スケジュールが早朝出発だったり、バンコクに到着が深夜だったりするため、出迎えにも不便 でした。それにヨーロッパのエアラインは総じてサービスがおざなりで、機材も古い物を利用しているケースが多いのです。料金が安いことが気に入って長女が よく利用していたフイナエアー(フィンランド航空)などは、アテンダントの制服が事務員のようだった、機内食が非常にまずかった、と一度利用した家人がこ ぼしていました。それに到着地のフィンランドの時間に都合を合わせたスケジュールですので、バンコク到着は深夜です。
次に着陸したのは我が家のご愛用、ノックエアーです。機体全体に小鳥の絵をかいてかわいいこの格安航空も先日3年目を迎えました。機材はチャイナーエア ラインと同じボーイング737−800です。僕はこの小型機が好きで、よく利用する航空会社もこの機材を使っているところが多いのです。搭乗客の数が少な く、乗り降りが短時間に済み、機内サービスなども気が利いている感じです。もっともノックエアーはサービスがありませんが。大型ジャンボなどの後部座席に 座ろう物なら乗り降りにかなりの時間がかかり、いらいらすることが多くあります。
そのノックエアー3周年記念のキャンペーンで、バンコクーチェンマイ間3バーツの航空券を家人のために買いました。3周年記念で、3万席を3バーツで発 売したものです。結局この航空券は僕のバンコクでの仕事の終了と日時が一致しなかったために無効になりましたが、粋なキャンペーンと思います。ただ、発券 がインターネットですので、なかなかつながらず、1日半を要してやっと確保出来たというタイ的な対応でした。考えてみればこの格安航空券登場で、我が家が バンコクにかなり近くなりました。
チェンマイに移住した当初の2001年時点では、バンコクに出て行くのにはタイ航空を利用するほかに方法がなく、料金も片道4千ドルもしていました。こ れでは夫婦でバンコクに買い物にと出かけるわけにもいかず、年1回のビザの更新に出かけ、慌てて伊勢丹などで日本食料品を買い込んで帰ってくるのが常でし た。それが2003年から格安航空券登場となり、それもバンコク線は3社競合となって、ますます利用価値が高まっています。安さの利点を利用して、僕のバ ンコク単身赴任中、家人は毎月のようにバンコクに出てきて買い物や、書籍漁りをしていました。今では混雑しない便では1,500バーツ位で利用できます。
↑手前がラオエアー
次に着陸したのはラオス航空の小型機、20人乗りくらいのプロペラ機です。まるで竹とんぼのように、ひらひらと舞いおりて来ました。
それからしばしの時が経ちました。今年雨期は雨が少なく、かんかん照りの日が続いています。その日も気温はかなり上昇しており、それが最高潮に達する午 後2時半、お目当てのエアバスA380が低空で南からチェンマイ空港に降り立ちました。その巨大なこと。眼の前にラオスエアーの小型機が駐機しているの で、それとつい比較してしまうので、その大きさが倍加されます。総2階の客席の窓がきれいに2列に並んでいるのが印象的です。
全長はそれほど長い感じがしませんが、胴体が太巻きの葉巻のような感じで、ちょっと全体の印象は寸胴なように見えます。垂直尾翼が異常な大きさで見え、 まさにそびえ立っている感じです。そこにA300のロゴ。大型機の割には身軽な感じで、ふわりとチェンマイにおりたった感じの着陸でした。エンジン音もこ こで聞く限りは静かなように思えます。タラップが届かないだろうと窺っていたら、やはり1階席のドアに一杯に伸びたタラップをつけました。2階のドアーは 開きませんでした。
停止位置に止まった瞬間、拍手が起こりました。皆始めて眼にするこの最新式巨大機に感激しているのだろうと、良く眼をこらしてみると、操縦席の窓から国 王の黄色い旗、王女の空色、それに赤白青のタイの国旗がさっと掲げられました。心憎いまでの演出です。見物客の多くが金網の前まで駆け足で近づいて写真な ど撮っています。僕も思わずかけだし、写真を撮ろうとしましたが、何せ広い飛行場でこの巨大機の大きさを比較させるその他の対象物がありませんので、仕方 なくズームを一杯にして撮るより手がありません。これではその巨大さを表現するには適切ではありません。
何枚かをカメラに納め、帰路につくとき、駐車場から振り返って見たアングルがこの巨大機の大きさを実感できました。しかし、同時に考えたことは、この A380が事故でも起こしたら、とても中華航空のように90秒以内に全員避難完了とはいかず、乗り降りには相当な時間が必要で、せっかちな僕などはいらい らさせられるだろうなーという感想を持って帰路につきました。
午後5時30分、A380が離陸して行きました。我が家は飛行機が離陸するルート上にありますので、飛行機の騒音に悩まされています。僕の部屋で聞く A380の離陸音はほかの飛行機と大差なく、やはりあれだけの巨大機を空に引き上げるのは相当の推進力が必要だと考えられ、一番大きくて、一番新しくて、 一番低騒音で、一番環境に優しいA380というキャッチフレーズの低騒音の部分はちょっと疑問だと考えさせられる瞬間でした。
西のドイステープにかかる夕焼け雲をバックにA380の巨大な機体は南に向かって飛び去って行きました。この飛行機に乗るのはいつの日になるか、今から ちょっと期待と不安が入り交じったA380見聞録でした。
その後の新聞ニュースで、この巨大機、チェンマイに飛来する前バンコクスワンナープム空港で、地上をタクシーング中に主翼のウイングを格納庫にぶつける 事故を起こしていたことが判明、修理に3時間を要し、それでチェンマイ到着が遅れたとのこと。両翼の先端についているウイングチップを取り外す修理に3時 間を要したとのことです。だからチェンマイに飛来したA300は翼端のウイングチップ(やじり型の物)がついていらず、ちょっと不格好です。新聞によれば 翼先端にある矢じり状のウィングチップは、翼端渦を減少させるなどして空気抵抗を減らし燃費を向上させる効果があるが、飛行する上ではあってもなくても問 題はないという。
事故の原因はパイロットと地上スタッフとの意思の疎通に問題があったとありますが、どうやらこの最新鋭機、乗りこなすには時間がかかるようです。
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