サ キさんのチェンマイ日記

                                        
 
■ 452■ 10月23日 2006

「キンチェー」


キンチェー(野菜を食べましょう)」と言 うことで、ただいまタイはベジタリアン週間です。

 街のあちこちには「斎」の文字を記した、黄色い旗がかかげられます。この「斎」は中国語で神をまつる場所、心身を清め、神に仕えるという意味があり、タ イ語の発音は「チェー」、タイ語の食べるという言葉は「キン」、すなわち、「神聖なる物を食べる」ということで、ベジタリアン週間という意味です。

 「斎」の文字は、黄色地に赤い色で書かれています。黄色、すなわち仏教僧の袈裟の色で、仏教国では幸せの意味。誕生日の曜日では、黄色は月曜日、これは 国王の誕生日と同じ週日で、ことのほかタイ人には幸福感が増すかもしれません。赤は吉兆と財運をあらわし、これは、香港などでおなじみですが、赤い紙に金 色などで「恭喜発財」などと書けば、新年の挨拶になりますが、中華圏ではおなじみの色づかいです。チェンマイにはこの時期だけではなく、街のあちこちに中 国語の「斎」の看板が見受けられます。それだけ中国系の人が沢山住んでいる証拠です。それと、訪れる外国人にも好評のようです。

 さてこの「キンチェー」、物の本によりますと、この期間守らなくてはならない項目に、「殺生をしない」「不浄な物を取り込まない」という戒律がありま す。不浄な物とは、動物の血や、屠殺された動物などのことです。さらに五葷(ごぐん)といわれる食材、ねぎ、ニンニク、にら、らっきょ、あさつき、など、 「辛い、くさい」5種の植物の摂取が禁じられています。これは陰陽五行説の植物で、

ニンニク→心臓
にら→肝臓
らっきょ→脾臓
ねぎ→腎臓
あさつき→肺臓

を害すると言われています。この五葷を禁じる点は、中国の仏教思想的な背景が色濃く影響している感じですが、この時期は中国系タイ人を始め、皆、結構まじ めにベジタリアンに徹しているようで、あちこちで、黄色の旗を目撃するようになります。タイ名物のホッカセンターなどにも、ベジタリアンコーナーが出現し たりして、その点では、タイの「キンチェー」はちょっとローカルアレンジが入っている感じがしますが、ベジタリアンは、常日頃から根強い支持者がいるよう です。何でも、タイ式にするのがこの国民の特徴で、タイ式ボクシング(ムエンタイ)やゴルフの5,6人打ちなどは、インターナショナルというよりは、自分 たち流のルールを作って仲間内で楽しく過ごせれば、それが最高という考えが著実にでています。

 僕の体験で、こんなことがありました。
次女の大学時代に知り合ったアメリカ人の友人に、Veganベジタリアン(ビーガン(Vegan)、ピュア・ベジタリアン(Pure- Vegetarian)(純粋菜食): ビーガニズム (VEGANISM) とは、食用・衣料用・その他の目的のために動物を搾取したり苦しめたりすることを、できる限り止めようとする生き方であると定義することができる。ビーガ ンは動物に苦みを与えることへの嫌悪から、動物の肉(鳥肉・魚肉・その他の魚介類)と卵・乳製品を食べず、また、動物製品(皮製品・シルク・ウール・羊毛 油・ゼラチンなど)を身につけたりしない人たち。(Google)の青年がいました。

 ある夏、彼がアジア、オセアニアの旅行の途中、香港の我が家に二週間くらい滞在しました。家人はベジタリアンの心得がありましたので、食事などを用意し ていましたが、Veganとなると、食べていけないものが多くあり、調味料にそれが含まれていても駄目という徹底さです。なにせ、日本人は野菜、米などを 主食にする民族ですが、調味料は動物性の物が世界一多いと言うことで、献立に困っていました。街の中華料理屋などに連れて行くわけにも行かず、さりとて日 本料理屋に行っても、刺身などはもってのほか、ほとんど食べるものがありません。最後のころは献立に困ってしまい、おおいに覚った家人が娘に伝えた言葉 は、決して Vegunの人とは結婚しないようにという、強い戒めの言葉でした。

 化学調味料を使わない料理なども、アメリカでは大流行です。NO MGSという看板を掛けたレストランなども沢山存在します。それだけ食べ物に気をつけているとい証拠です。しかし、未だに解けない疑問があります。
機会があって、その後サンフランシスコを訪ねました。そのおり次女の友達と一緒に食事をすることがありました。場所はベジタリアンのためのイタリア料理。 イタリア料理でベジタリアン? 大いに疑問がわき上がりました。それに、テーブルに用意された料理の量にも驚かされました。そのテーブルに付いた人数は約 10名、前にはキャンベルの大缶を足にして、三段にくみ上げられた棚状の上に、な、なんと三段重ねで、イタリアンが満載に用意されていました。

 その量はとても、今夜のメンバーでは食べきれない量をかなりオーバーしていることは明白です。この量をどう食べきるか、大いに疑問を持ちましたが、なん と、和やかな歓談のもと、三時間ぐらいでテーブルの食べ物はきれいさっぱり参加者の胃のなかに消えてしましました。アメリカ人はお皿の大きさが違うと言い ますが、これではなんのためのVegunベジタリアンか大いに疑問が湧きます。そうなのです、アメリカのベジタリアンは大食いなのです。その量は、日本人 の僕など想像を絶する量を食べるのです。

 だから、男も女もある一定の年齢に達すると、大いなる肥満体に変化するのです。ベルトの位置が一段低くなったアメリカ人は珍しくありませんし、カニでは ありませんが、横に歩いた方が楽ではないかと思われる超肥満のご婦人を見かけることもままではありません。「バスト100センチサイズのブラジャ (36D)を愛用する中国系アメリカ人は、私たちの世代が最初だろう。私は自ら、アメリカのフーストフードの威力を証明しているわけだ。〔ニューズウイー ク日本版9.6/2006〕」という記事に、超大型のバストの谷間を見せて、そのくせ顔は中国系の血を受け継いだ小顔の女性の写真が添えられた記事を発見 しましたが、このあたりがアメリカ人が感じる驚異だろうと考えられます。肥満は人種を越えています。

そのくせ、食習慣はかえられず、ファーストフードと、大型のお皿に山盛りにされた料理、これではなんのためのNo MSGやVeganベジタリアンなのか疑問が解けません。

 迫りくる肥満からの回避であれば、アメリカ人はタイ人を大いに見習う必要があると考えます。タイ人の一回に取る食事の量は驚くほど少量です。僕などは大 いに不満足の量です。どうも「腹が減った時が食事時」と言うのがタイ式食事術のようです。だから、年中何か食べていますし、社内の会議でも何らかのスナッ クや、果物を用意して始まる習慣があります。3時時にも、自分の席で何かを買ってきて食べているのを良く目撃します。その量は驚くほど少なく、回数は驚く ほど多くがタイ式です。そのための屋台は至る所にあり、食べ物は簡単にいつでも買い求めることが可能です。

 これ、アメリカ人の真反対ということになり、だからタイ人には肥満がいないと思っていたら、そうではなく、年を取った、超肥満のご婦人がいたりします。 これは、料理にヤシ油を多用する結果だと言いますが、この肥満体のご婦人は結構多く、昔を知っていると、まるで人違いのように見えたりします。

 会社の秘書なども、その昔、20代のころ、始めたあったころは、やせすぎのタイ人女性でしたが、齢60歳を迎えた今では、横広がりのご婦人に変貌してい ます。肥満は食事と大いなる関連があるのでしょうが、このあたりをどう折り合いをつけて生活するのが難しいところです。

 僕は、最近痛風の精密検査をしたのですが、結果は全ての薬が不要になりました。一時67キロあった体重も、今では62キロで、医師にもほめられました。 この体重を維持し、エクササイズを続ける条件で、飲酒も許可がでました。池田智監修「つよく、やさしく、うつくしく」ぴあMook。この本は、胆石を患っ た僕に、長女が送ってくれた本で、徹底的に炭水化物の摂取を辞め、エクササイズする三週間ダイエット法ですが、驚くほど体重が減って、快適な毎日が送れま す。肥満でお悩みの方、是非お試しください。


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